寄せられた予想エントリーの分析結果

2022年7月19日

7月10日、参議院議員選挙が実施されました。関係者の皆さま、有権者の皆さま、お疲れさまでした。

『選挙ウォッチ』では、昨年の衆院選の際に前身サービス『Candidates2021』で行ったのと同様に、皆さんの議席予想のエントリーを募集しました。いただいた286件のエントリーのうち、全選挙区の予想が埋まったエントリーは180件でした。このうち、誤って複数回提出したと思われる、同一内容の重複を除くと168件でした。この168件を有効なエントリーとみなし、その傾向を分析しました

衆院選と比べ盛り上がりが薄く、選挙制度も複雑でしたが、変わらず多くの皆さまにエントリーいただけたこと、とても嬉しく思います。ありがとうございました。

選挙区

選挙区から立候補し当選した候補者75名のそれぞれについて、どの程度のエントリーが当選と予想したかを確認しました。

168件のエントリーすべてが当選と予想し、実際に当選した候補者は、28人いました。ご応募いただいた議席予想が、どれも真剣に予想されたもので、高いクオリティであったことがわかります。

ほとんどの当選者が高い割合で当選と予想されており、予想外の当選が少なかったことがわかります。「当選する」と予想された割合が8割に満たなかった当選者は、次の7名のみでした。いずれも、事前に激戦が予想されていた選挙区でした。

選挙区当選した候補者当選予想の割合
京都府
立憲民主党
現職
福山 哲郎
44.6%
神奈川県
立憲民主党
水野 素子
49.4%
岩手県
自由民主党
広瀬 めぐみ
54.8%
沖縄県
無所属
現職
伊波 洋一
56.5%
愛知県
国民民主党
現職
伊藤 孝恵
60.7%
北海道
自由民主党
船橋 利実
63.1%
東京都
れいわ新選組
山本 太郎
70.8%

比例代表

参議院議員選挙のもう一つの見どころである、全国を対象とした比例代表選挙についての、皆さんの予想をみていきましょう。

自由民主党

自由民主党の2019年の参院選での獲得議席数は19議席でした。最も多かった予想は、これと同じ「19議席」でしたが、今回実際に自由民主党が獲得した議席数は、18議席でした。皆さんの想定ほどには自由民主党は得票しなかったことがわかります。

エントリー受付期間中の大きな出来事として、自由民主党の現職衆議院議員で元総理大臣の安倍晋三さんが銃撃され亡くなった事件がありました。参考までに、事件前にエントリーされた予想34件と、事件後にエントリーされた予想134件を比較したところ、予想された獲得議席数の平均値は、事件前が17.8, 事件後が19.3であり、この平均値は有意に異なりました (ウェルチのt検定において p = 4.2e-6)。事件後、いわゆる「同情票」により自由民主党が得票を伸ばすという憶測が流れましたが、利用者の皆さんの多くもそう予想したように思われます。しかし結果的には、事件を考慮せず予想した方が的中しやすかったのかもしれません。

公明党

公明党の2019年の参院選での獲得議席数は7議席でした。最も多かった予想は、これと同じ「7議席」で、予想の6割以上を占めました。しかし、今回実際に公明党が獲得した議席数は、6議席に留まりました。

日本維新の会

日本維新の会の2019年の参院選での獲得議席数は5議席でした。日本維新の会は選挙前から躍進の見込みが報道されており、エントリーの半分以上が「8議席」と予想していました。実際の選挙結果も8議席となりました。

立憲民主党・国民民主党

2019年の参院選では、旧立憲民主党は8議席を、旧国民民主党は3議席を獲得していました。旧国民民主党の多くの議員は2020年に結成された新立憲民主党に参加し、新立憲民主党・新国民民主党は今回が初めての参議院議員選挙となりました。
立憲民主党の獲得議席数は7 - 8議席とする予想が多数を占めました。実際の選挙結果は7議席となりました。
国民民主党の獲得議席数は、半分以上が2議席と予想し、3分の1ほどの方が3議席と予想していました。実際の選挙結果は3議席と、多数派の予想よりも多く獲得する結果となりました。

日本共産党

日本共産党の2019年の参院選での獲得議席数は4議席でした。エントリーされた予想では、同じく「4議席」とする予想が3分の1ほどあった一方、6割近い予想が「3議席」としていました。実際の選挙結果は3議席と、多数派の予想の通りとなりました。

れいわ新選組

れいわ新選組の2019年の参院選での獲得議席数は2議席でした。エントリーされた予想では、同じく「2議席」とする予想が7割を占めました。実際の選挙結果は2議席と、多数派の予想の通りとなりました。

社会民主党・NHK党

社会民主党NHK党の2党は、2019年の参院選ではそれぞれ1議席を獲得したものの、今回の議席獲得は危ぶまれており、政党要件を失う可能性がありました。
エントリーされた予想では、今回は議席を獲得できないとする予想がどちらも4分の3を占めました。実際の選挙結果はどちらも1議席と、多くの予想とは異なり、両党とも議席を獲得する結果となりました。得票率も2%を超えており、引き続き政党要件を満たした国政政党となります。

参政党

政治団体「参政党」は今回が初の国政選挙となりましたが、党勢を増していると話題になっていました。エントリーされた予想では、半分以上が1議席を獲得すると予想していました。実際の選挙結果は1議席と、多数派の予想どおりとなりました。
ちなみに、参政党は今回の選挙で3.3% (> 2%) の票を獲得しましたので、法定の政党要件を満たした国政政党となりました。今後本サービスでは “政治団体「参政党」” ではなく参政党と表記されることになります。

その他

幸福実現党、日本第一党、新党くにもり、維新政党・新風は、すべてのエントリーが0議席と予想していました。ごぼうの党も、1つを除いたすべてのエントリーが、0議席と予想していました。

総括

選挙区では、「意外な勝利」は多くなく、多くの予想が高い正答率をみせていました。一方で比例代表では、自由民主党公明党が多くの予想よりも振るわない結果となり、社会民主党NHK党が多くの予想とは異なり議席を確保する結果となりました。

詳細なデータ